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人工知能による高精度緑内障自動診断 -マルチモダリティ情報を用いた機械学習で緑内障の客観的診断に貢献-

 理化学研究所(理研)光量子工学研究センター眼疾患クラウド診断融合連携研究チームの秋葉正博チームリーダー、横田秀夫副チームリーダー(同センター画像情報処理研究チームリーダー)、安光州客員研究員、東北大学大学院医学系研究科眼科学教室の中澤徹教授らの共同研究グループは、眼底検査装置からのマルチモダリティ画像情報を用いて、緑内障を自動診断できる機械学習モデルを構築しました。

 本研究成果は今後、各症例に対して機械学習モデルによる確信度を提示することで、緑内障の早期発見につながると期待できます。
緑内障は自覚性がなく、一度失った視野や視力を治療によって取り戻すことができないため、眼科検診による早期発見と早期治療が求められています。従来の緑内障の診断は、カラー眼底画像や光干渉断層計(OCT)画像の読影による主観的判断に基づいていたため、客観性がありませんでした。

 今回、共同研究グループは、緑内障208眼と健常149眼について、眼底検査装置を用いて撮影された視神経乳頭と黄斑のデータ(カラー眼底画像1種とOCT画像4種)からそれぞれマルチモダリティ画像情報を抽出しました。そしてこれらの情報に対して、転移学習とランダムフォレストを組み合わせることにより、少数の情報から緑内障の自動診断を行う機械学習モデルを構築し、非常に高い診断精度(AUC[10]=0.963)を得ることに成功しました。

 本研究成果は、英国の科学雑誌『Journal of Healthcare Engineering』のオンライン版(2月18日付け)に掲載されました。

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