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温故知新:古い薬に全く新しい肺動脈性肺高血圧症の治療効果を発見 – アカデミア創薬スクリーニングの成果 –

 東北大学 大学院医学系研究科 循環器内科学分野の下川 宏明教授、佐藤 公雄准教授、Mohammad Abdul Hai Siddique研究員の研究グループは、国の指定難病である肺動脈性肺高血圧症の新規治療薬を探索するため東北大学化合物ライブラリー5,562種類の網羅的探索を行い、催吐剤の主成分であるエメチンが肺動脈性肺高血圧症に対して治療効果を示すことを世界に先駆けて発見しました。

 肺動脈性肺高血圧症の病因として、肺動脈の細胞(血管平滑筋細胞)が癌細胞のように増殖してしまうことが知られていますが、エメチンは肺動脈性肺高血圧症患者由来の細胞の増殖を抑制しました。さらに、エメチンが炎症抑制作用や酸化ストレス抑制作用を持ち、肺高血圧モデル動物において顕著な治療効果を示すことを確認しました。
本研究により、根本的な治療薬のない肺動脈性肺高血圧症に対する臨床応用が期待されます。
本研究は、東北大学大学院薬学研究科と協力して行われ、アカデミア創薬スクリーニングによる全く新しい肺高血圧症治療薬開発の一連の成果です。

 本研究成果は、9月 19日(米国東部時間、日本時間9月20日)に米国心臓協会(American Heart Association, AHA)の学会誌であるArteriosclerosis, Thrombosis, and Vascular Biology 誌(電子版)に掲載されました。

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