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炎症性大腸がんに対する新規治療薬の開発 ‐ 治療薬候補MA-35は炎症性大腸がんの発生を抑制する ‐

 東北大学大学院医学系研究科および大学院医工学研究科病態液性制御学分野の阿部 高明教授、大学院消化器外科学分野の大沼 忍講師、海野 倫明教授らの研究グループは、炎症性大腸がんの発生を抑える新規のメカニズムを解明しました。

 これまで阿部教授と岡山理科大学の林謙一郎教授らのグループは、共同開発した新規薬剤Mitochonic acid 35(MA-35)が肝臓の炎症や腎臓の線維化(固くなること)を抑えることを2017年に報告していました。今回の報告では、薬剤MA-35が炎症性大腸がんマウスにおいて大腸がんの発生を抑えることを明らかにしました。潰瘍性大腸炎やクローン病などの炎症性腸疾患は、慢性炎症が長期化すると大腸がんを誘発し、この腸炎関連大腸癌は本邦における主な死亡原因の一つとなっています。本研究によって、薬剤MA-35はがんの原因となる大腸の炎症と線維化を抑えることで大腸がんの発症を抑えることが示されました。よって、薬剤MA-35は炎症性腸疾患が原因となる炎症性発がんに対する新規治療薬になり得ると考えられます。

 今回の研究成果は、オープンアクセス誌Scientific Reportsに2019年9月4日に掲載されました。

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