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東日本大震災後の南三陸町における睡眠障害の実態を解明 -リスク因子は「高齢」「女性」「避難所生活」等-

 東日本大震災直後の宮城県南三陸町では全病院が機能を停止し、診療は避難所または在宅で行われていました。
東北大学災害科学国際研究所(IRIDeS)の江川新一教授らの研究グループは、被災地で診療を受けた住民の睡眠障害のリスク因子と治療実態の解明に取り組みました。匿名化された同町住民の災害診療記録(10,459人分)の分析から、メンタルヘルスの問題を抱える人々の60%、それ以外の疾患がある人々の12%で、睡眠障害が確認されました。睡眠障害を引き起こすリスク因子としては「高齢であること」「女性であること」「2つ以上の慢性疾患を持っていること」「避難所生活を送っていること」が特定できました。特に他の疾患がない比較的若い年代であっても、避難所生活では睡眠障害になりやすいことも確認できました。災害後の睡眠障害は、他の疾患やメンタルヘルス問題の悪化につながる可能性があり、適切な治療や支援につなげていくことが大切です。

本研究成果は、2020年7月15日(日本時間)のThe Tohoku Journal of Experimental Medicine誌に掲載されました。

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