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糖尿病を契機にした膵がんの無症状段階での早期診断 -早期発見による治療成績向上に期待-

 膵がんは早期発見が難しく、5年生存率が10%程度という難治がんです。多くの症例は腹痛などの症状が出てから診断されますが、その時点ではすでに肝臓などに転移していることが多く、手術で切除可能な患者さんは20%程度に過ぎません。一般住民を対象とした膵がん検診は、その頻度が比較的高くないことや、早期診断に有用なバイオマーカーやスクリーニングのための画像検査が確立されていないことなどから、推奨されておらず、無症状の段階で膵がんを診断することは容易ではありません。

 東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野の滝川哲也特任助手・正宗淳教授らの研究グループは、東北大学病院で診断された膵がんにおける診断契機とその特徴や治療後経過との関連を解析し、糖尿病の新規発症や増悪を契機に無症状の段階で発見された膵がんでは、比較的早期の膵がんや手術可能な症例が多く、症状が出てから診断された膵がんに比べて生存期間も2倍以上長いことを明らかにしました。糖尿病の発症や悪化に注目し、膵がんを無症状の時期に早期発見、早期治療することで、治療成績向上につながることが期待されます。

 本研究成果は、2020年12月19日Tohoku Journal of Experimental Medicine誌(電子版)に掲載されました。

【お問い合わせ先】
●研究に関すること
東北大学大学院医学系研究科消化器病態学分野
教授 正宗 淳
電話番号:022-717-7171
Eメール:amasamune@med.tohoku.ac.jp

●取材に関すること
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
東北大学病院広報室
電話番号:022-717-7149
FAX番号:022-717-8931
Eメール: pr@hosp.tohoku.ac.jp

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