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菅村和夫名誉教授(現、宮城県立がんセンター研究所特任部長)が第4回日本医療研究開発大賞の 健康・医療戦略担当大臣賞を受賞 「サイトカイン受容体の構造解明と超免疫不全マウスの開発」

 T細胞は白血球の一つで、病原体に応答してB細胞などの他の免疫細胞や自分自身を活性化する役割を果たしています。
 菅村和夫名誉教授は、本学在任中に免疫系の中心的役割を担うT細胞の増殖に働くサイトカイン“IL-2”の受容体の構造解明に取り組み、γ鎖分子を発見しました。また、γ鎖が複数のサイトカインの共通受容体 “γc鎖”であることを明らかし、γc鎖変異に起因する重篤な免疫不全症であるX連鎖重症複合免疫不全症(XSCID)の発症メカニズムを明らかにしました。この成果は、XSCIDの簡易診断を可能にし、臨床診断・遺伝子治療法の確立に大きく貢献しました。さらに、菅村名誉教授は、γc鎖欠損マウスを樹立し、実験動物中央研究所にγc欠損マウスを提供し、共同でNOGマウスを開発しました。NOGマウスは現在世界で最も免疫能が弱いマウスとして知られており、ヒトのがん細胞などの異種細胞移植が容易なことから、様々なヒト化マウスの樹立に活用されています。また、NOGマウスは、例えば再生医療研究においてヒト臨床研究の前段階の試験に用いられるなど、医療への貢献度が高い実験動物として今日広く活用されています。

 2020年12月24日に首相官邸において授賞式が開催されました。

【お問い合わせ先】
●東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
電話番号:022-717-7891 FAX 番号:022-717-8187
Eメール:pr-office@med.tohoku.ac.jp

※1頁目の【研究概要】を以下のとおり訂正いたしました。
修正前:γc鎖欠損マウスと免疫不全マウスを交配することで、超免疫不全(NOG)マウスを開発しました。
修正後:γc鎖欠損マウスを樹立し、実験動物中央研究所にγc欠損マウスを提供し、共同でNOGマウスを開発しました。

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