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新型コロナウイルス感染拡大における小児の役割 家庭外の環境で感染伝播を起こす頻度は低い
インフルエンザでは小児が地域の感染拡大に重要な役割を果たしていることがわかっています。そのため、流行早期の休校措置などは感染拡大阻止に有効であることが示されています。しかし、COVID-19に罹患した小児が地域の感染拡大において果たす役割は十分に明らかとなっていません。そのため、休校措置など小児を対象とした感染予防対策の有効性の正確な評価はこれまで困難でした。
東北大学大学院医学系研究科の微生物学分野 押谷仁教授らのグループは、全国都道府県が公表した20歳未満のCOVID-19患者の情報を用いて過去にさかのぼった解析(後方視的解析)を行い、小児患者が家庭外で二次感染を起こす頻度は低く、また二次感染を起こす小児患者の割合は中学生・高校生など比較的年齢が高い集団で高いことを報告しました。これまで知られていなかった国内の小児による感染伝播の実態が明らかになったことで、小児を対象とした感染予防対策の評価や立案に貢献できることが期待されます。
本研究成果は、2021年8月10日Frontiers in Pediatrics誌(電子版)に掲載されました。
【お問い合わせ】
●研究に関すること
東北大学大学院医学系研究科微生物学分野
教授 押谷 仁
Eメール: info*virology.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)
●取材に関すること
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
電話番号:022-717-8032
FAX番号: 022-717-8187
Eメール: press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)