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試験管の中で培養筋細胞を動かす新規技術・細胞診断法を開発

骨格筋細胞では、適切な「培養筋細胞系」に乏しいため、培養実験系において筋細胞の高次機能を調べることが困難でした。

東北大学大学院医工学研究科病態ナノシステム医工学分野の神﨑展准教授らの研究グループは、希少筋疾患を含めたさまざまな筋疾患を解析するための「特殊共培養システム」を確立し、それを用いた画期的な細胞診断手法を確立しました。封入体筋炎患者から採取した筋細胞では、運動負荷刺激により、疾患原因タンパクの一つであるTDP-43の異常な局在変化が引き起こされることが見いだされました。この“培養系でヒト筋細胞を運動させる”という「特殊共培養システム」を活用すれば、実際に走ったり運動したりすることが困難な筋疾患であっても、患者から採取した筋衛星細胞を「特殊共培養システム」へと適応することによって「運動負荷テスト」などを“培養系”で実施するなど、高次筋機能診断を行うことが可能となります。

この新技術は、さまざまな筋疾患においても、収縮活動に依存して引き起こされる障害の仕組みの解明に寄与するだけでなく、それらの疾患筋細胞の機能診断、治療薬剤のスクリーニング、さらに、将来的には筋疾患に対する個別化医療指針にも画期的な貢献をもたらすことが期待されます。 本研究成果は、2022年1月20日、国際科学誌Scientific Reports誌(電子版)に掲載されました 。

【問い合わせ先】
●研究に関すること
東北大学大学院医工学研究科病態ナノシステム医工学分野
准教授 神﨑 展(かんざき まこと)
電話番号:022-795-4860
Eメール: makoto.kanzaki.b1*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

●取材に関すること
東北大学大学院医工学研究科
Eメール: bme-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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