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細胞分裂を制御する酵素 Aurora A が遺伝性乳がん関連分子を制御する新機構を発見-Aurora Aがユビキチン化能を持ち、中心体の成熟を促進-

細胞分裂時の染色体分配に重要な働きをする中心体の異常は、発がん過程やがんの悪性化を促進します。東北大学加齢医学研究所 腫瘍生物学分野 千葉 奈津子教授らは、変異によって遺伝性乳がん・卵巣がん症候群を引き起こす遺伝子BRCA1が、OLA1と結合して中心体の複製を制御し、その機能破綻が発がんに関与することを明らかにしてきました。
今回、東北大学 加齢医学研究所 腫瘍生物学分野 方 震宙助手、同大学院生命科学研究科大学院生の 李 星明氏、加齢医学研究所 腫瘍生物学分野 吉野 優樹助教、同大学大学院医学系研究科 森 隆弘教授(現所属:沖縄県立中部病院 腫瘍内科)らとの研究グループで、分裂期キナーゼAurora Aが、OLA1をユビキチン化して、細胞周期のG2期の中心体局在を減少させることを明らかにしました。またこのユビキチン化が、分裂期キナーゼNEK2によるOLA1のリン酸化によって促進されること、さらにG2期以降の中心体成熟を促進することを明らかにしました。Aurora Aの異常は多くのがんで見られ、これまでキナーゼ活性が注目されていましたが、新たにユビキチン化能も重要であることを明らかになり、Aurora Aの異常による新たな発がん機構が明らかになりました。

本研究成果は2023年7月21日、Cell Reports誌に掲載されました。

【問い合わせ先】
●研究に関すること
東北大学加齢医学研究所 腫瘍生物学分野
教授 千葉 奈津子
TEL: 022-717-8477
E-mail: natsuko.chiba.c7*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

報道に関すること)
●東北大学加齢医学研究所
広報情報室
TEL: 022-717-8443
E-mail: ida-pr-office*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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