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心臓自律神経障害がパーキンソン病の予後と関連 -MIBG心筋シンチグラフィー検査の新たな意義-
パーキンソン病の予後や治療反応性の予測のために、さまざまなサブタイプ分類が行われてきましたが、画像バイオマーカーによる分類は行われてきませんでした。東北大学大学院医学系研究科高齢者認知・運動機能障害学講座の武田篤教授と仙台西多賀病院パーキンソン病センターの戸恒智子医師と同センター長の馬場徹医師らのグループは、MIBG心筋シンチとI-FP-CIT SPECTの2つの核医学画像検査を組み合わせることで、病理変化に基づくパーキンソン病の分類を行い、臨床像や脳萎縮パターンの違いを検証しました。核医学画像のパラメータと罹病期間を因子とした解析により、パーキンソン病は、主に発症初期に心筋交感神経障害が存在する群としない群という、病理学的背景の異なる2群に分類できました。前者のサブタイプは発症初期から頭頂葉を主体とする脳萎縮を示し予後不良と考えられるのに対し、後者のサブタイプは長期にわたる良好な薬剤反応性を示し予後良好と考えられました。パーキンソン病の診断および予後予測において核医学バイオマーカー、特にMIBG心筋シンチは個別化医療や治験において重要な指標であると考えられます。
本研究結果は、2023年8月28日に国際医学雑誌『Movement Disorders』に掲載されました。
【問い合わせ先】
●研究に関すること
東北大学大学院医学系研究科連携講座
高齢者認知・運動機能障害学講座
教授 武田 篤 (たけだ あつし)
TEL: 022-245-2111 (仙台西多賀病院)
E-mail: takeda.atsushi.nc*mail.hosp.go.jp(*を@に置き換えてください)
●取材に関すること
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
TEL: 022-717-8032
E-mail: press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)