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高血圧になりにくい食事パターンが機械学習でわかった―コホート研究データ解析におけるAIの活用―

疾病リスクを軽減する上で食事は重要です。しかし、食事といっても調理方法や食行動など様々な因子が関係することから、食事の評価はその複雑さゆえに容易ではありませんでした。
東北大学大学院医工学研究科健康維持増進医工学分野の永富 良一(ながとみ りょういち)教授、大学院生李 龍飛、大学院医学系研究科の稲田 仁非常勤講師、門間 陽樹准教授らの研究グループは、協同組合仙台卸商センター組合員男性447名を対象に2008年から2010年まで2年間追跡したコホート研究(注1)データから、AIによる食事パターンの分類を試み、高血圧(注2)発症リスクとの関連を検討しました。その結果、「乳製品・野菜」「肉」の二つの食事パターンは、「海産物とアルコール飲料」に比べて高血圧発症リスクが6割以上少ないことを明らかにしました。小規模なデータからも食事などの複雑な生活行動と健康との関連をAIによる解析により明らかにできることを示した研究であり、今後、さまざまな活用が期待されます。
本研究成果は、2024年2月25日に栄養科学の専門誌European Journal of Nutritionのオンライン版に掲載されました。

【用語説明】
注1. コホート研究:人集団を一定期間追跡し、疾病等の発症に寄与すると考えられる要因を持つ集団と持たない集団との間で疾病の発症率などを比較する方法です。本研究では2年の追跡の間に高血圧を発症した人数を比較しています。
注2. 高血圧:高血圧症。安静時収縮期血圧140mmHg以上、拡張期血圧90mmHg以上。脳血管疾患や循環器疾患の危険因子です。

【問い合わせ先】
(研究に関すること)
東北大学大学院医工学研究科
健康維持増進医工学分野
教授 永富 良一
TEL:022-717-8588
Email:nagatomi*med.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)

(報道に関すること)
東北大学大学院医工学研究科
TEL:022-795-5826
Email:bme-pr*grp.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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