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転写因子Nrf2による糖尿病性腎臓障害の保護作用〜ストレス応答性転写因子Nrf2と糖尿病性腎臓病〜

糖尿病性腎臓病は重症化すると血液透析導入の可能性もある重要な疾患ですが、進行を抑える治療が主流で本質的な治療法は存在しません。糖尿病では、酸化ストレスや炎症を原因とする腎臓の障害が知られています。Nrf2は、酸化ストレスを消去する因子の発現量を増加させ、炎症を引き起こす因子の発現量を低下させます。
東北大学東北メディカル・メガバンク機構の宇留野晃准教授らのグループは、糖尿病モデルAkitaマウスとNrf2の遺伝子ノックアウトマウスを組み合わせた複合変異マウスの腎臓では、腎臓の糸球体の毛細血管および酸化ストレスが増加した尿細管が拡大し、血液中の尿毒症物質の濃度が上昇することを発見しました。AkitaマウスでNrf2を活性化すると、尿細管での円柱の形成が軽減することがわかりました。
現在、糖尿病性腎臓病に対する治療薬として、Nrf2を活性化する薬剤の臨床試験が進められています。本研究で得られた知見を利用することで、糖尿病性腎臓病の新しい治療法の開発が加速することが期待されます。

この成果は、学術誌Redox Biologyオンライン版で2022年11月3日に公開されました。

【お問い合わせ先】
●研究内容に関すること
東北大学 東北メディカル・メガバンク機構
ゲノム解析部門
准教授 宇留野 晃(うるの あきら)
電話番号:022-273-6210
Eメール:uruno*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

●取材に関すること
東北大学 東北メディカル・メガバンク機構
広報・企画部門
長神 風二(ながみ ふうじ)
電話番号:022-717-7908
FAX:022-717-7923
Eメール:pr*megabank.tohoku.ac.jp (*を@に置き換えてください)

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