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新型コロナウイルスの複製装置を特異的に検出する新しい抗体の開発に成功  新型コロナウイルス増殖機構の解析に期待

特定のウイルスのタンパク質を特異的に認識する抗体は、ウイルス増殖のメカニズムの解明やウイルス感染症治療法の開発のために重要です。国立がん研究センター研究所 がん幹細胞研究分野の増富健吉分野長、町谷充洋研究員、東北大学大学院医学系研究科 分子薬理学分野の加藤幸成教授、同・抗体創薬共同研究講座の金子美華准教授、国立感染症研究所 治療薬・ワクチン開発研究センター 渡士幸一治療薬開発総括研究官らの共同研究グループは、新型コロナウイルスのウイルスゲノム複製やウイルス遺伝子発現に関わるRNA依存性RNAポリメラーゼを特異的に検出するモノクローナル抗体(RdMab-2, -13, -20)を新たに開発しました。これらの抗体は2000年代初期に流行したSARSコロナウイルスのRNA依存性RNAポリメラーゼを認識せず、新型コロナウイルスのRNA依存性RNAポリメラーゼを特異的に認識します。新型コロナウイルスなどのコロナウイルス感染細胞における、RNA依存性RNAポリメラーゼによるウイルスRNAの転写機構については未解明な部分が多いため、今後、これらの抗体を用いることで詳細な解析が期待できます。また、新型コロナウイルスのRNA依存性RNAポリメラーゼは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の重要な治療標的なので、治療薬開発への応用も期待できます。    

本研究成果は、2022年12月10日に英国科学誌『Virology Journal』にオンライン掲載されました。

【お問い合わせ先】
●研究に関すること
東北大学大学院医学系研究科分子薬理学分野
教授 加藤 幸成 (かとう ゆきなり)
電話番号: 022-717-8207
Eメール: yukinari.kato.e6*tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

●取材に関すること
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
電話番号: 022-717-7891
FAX番号: 022-717-8187
Eメール:  pr-office*med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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