医学科 白衣式 決意表明文

本日は、私たち新5年生のために白衣式を執り行っていただき、誠にありがとうございます。多くの試験や実習を乗り越え、こうして一つの大きな節目を迎えることができ、安堵するとともに、いよいよ臨床実習が始まるのだと身の引き締まる思いです。この日を迎えることができたのは、家族、本学の教職員の皆さま、先輩や後輩、そして同期の仲間たちをはじめ、多くの方々の支えがあったからです。感謝の気持ちを胸に刻み、臨床の現場へと新たな一歩を踏み出したいと思います。
東北大学医学部のシンボルマークでもある北斗七星は、一年を通じて夜空に輝き、古来より旅人や船乗りを導く不動の道標として大切にされてきました。現代の医療を取り巻く環境は、AIやゲノム医療といった科学技術の進歩や少子高齢化による社会構造の変化により目まぐるしく移り変わり、これまで以上に複雑さを増しています。しかし、どれほど時代が変わろうとも、医師が患者さんにとっての支えとなり、安心と希望を与える存在であり続けることの重要性は、普遍的で揺らぐことはありません。私たちもまた、そのような医師を目指して、日々精進していきたいと思います。

これから始まる臨床実習は、初めて医療現場に身を置き、教科書からは得られない実践的な学びに触れる貴重な機会です。これは、患者さんがそれぞれの病と闘いながらも、私たちに学びの機会を与えてくださるからこそ得られるものです。このことは決して当たり前のことではありません。患者さん一人ひとりに対する感謝の気持ちを忘れず、真摯かつ誠実な態度で実習に取り組みたいと思います。
臨床実習を通じて、2年後に医師として働き始めた際にも通用する確かな知識と技術を身につけるだけでなく、チーム医療の中で求められるコミュニケーション能力や医療人に必要な豊かな人間性と倫理観を磨き、人としても大きく成長することを目指します。
最後になりますが、お忙しい中、未熟な私たちにご指導くださる先生方、医療スタッフの皆さまに心より感謝申し上げます。至らぬ点も多いかと存じますが、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。
医学科新5年
学生代表 小川 真太朗

本日は、臨床修練の開始にあたり、私たちのためにこのような式を執り行ってくださり、誠にありがとうございます。今、白衣に袖を通し、幼い頃から抱いていた夢に少し近づけたような嬉しい気持ちと同時に、これから実際の医療現場での学びがスタートするのだという身の引き締まる思いを感じます。医療従事者としての第一歩を象徴する白衣を身にまとうということの意味を改めて考えると、期待と責任の重さを感じます。
これまで、基礎医学や臨床医学の学びを重ねる中で、膨大な知識に圧倒されることが多々ありました。医学生であると、しばしば「この病気ってどうなの?」と質問を受けることがあります。その度に、まだ十分に答えられない自分の無力さを感じ、もっと勉強しなければと思う日々でした。
これから始まる臨床修練では、患者さんと向き合うことで、机上の学びを越えたさらなる学びもあるかと思います。それは、単なる知識や技術にとどまらず、医師としてどうあるべきか、人としてどうあるべきかということです。医師として学ぶべきことは、知識や技術だけにとどまりません。医師として、そして人としてどうあるべきかを常に考え、患者さん一人ひとりの気持ちに寄り添うことが大切だと思います。この姿勢を忘れることなく、臨床実習では、知識や技術はもちろんのこと、人としても成長できるよう努力してまいります。つまずくことがあっても、私たち一人ひとりが持つ医師を志した理由や、今日白衣に袖を通して抱いた気持ちなど、これらの初心に立ち帰り、常に前を向いて進んでいきたいと思います。

私が大切にしている本『神様のカルテ』から、心に響いた言葉を一つ紹介させていただきます。
「どれほどの困難があっても、目の前の患者さんを救いたい。その一念だけが、医者の根本だ。」
この言葉は医師という職業の本質を表していると思います。どれだけ困難な状況に直面しても、患者さんのために最善を尽くす医師になるという覚悟を胸に、これからの学びに臨みたいと強く思っています。
最後に、多くの方々の支えがあったからこそ、今日私たちはこの場に立つことができています。ここまでの道のりを支えてくださった、家族、教職員、そして地域の皆様に、心から感謝申し上げます。将来多くの命を支える医師になるために、精一杯努力してまいります。
未熟な点もあるかと存じますが、先生方、医療スタッフの皆様には、ご指導、ご鞭撻の程よろしくお願い申し上げます。
医学科新5年
学生代表 島田 莉名
関連リンク
医学科白衣式を開催しました