ピックアップ

  • Report

学会報告・リトリート

2018.1.13 第11回リトリート大学院生研究発表会開催に向けて

第11回リトリートが、2018年1月13日(土)に開催されます。本研究発表会は、東北大学大学院医学系研究科の大学院学生が実行委員会を組織し、企画・運営の一切を行うものです。毎年たくさんのエントリーがありますが、学部学生のエントリーや医学部以外のエントリーもあります。

そこで今回は、リトリート開催を目前に控え、エントリーがあった学生からメッセージをいただきました。

博士課程3年:手塚 雄太さん(腎・高血圧・内分泌学分野)

こんにちは。腎・高血圧・内分泌学分野の手塚雄太です。
私は医学博士過程の3年生で、平日日中は医師として大学病院で勤務し、他の時間は大学院生として研究に励む日々を過ごしています。“臨床”と“研究”の両立も時に大変ですが、“臨床”から生まれる疑問・仮説を“研究”で解明・証明するのは非常に面白く、やりがいを感じています。実際に、私の研究は、臨床で得られた「原発性アルドステロン症」のヒト検体を対象にしたステロイドホルモンの産生機序の検討です。

さて、昨年度に引き続き、今年度のリトリートでも自身の研究結果について発表させていただくことになりました。また、今回は広報係として運営にも携わっています。これまで、国内外の学会で発表する機会もありましたが、リトリートにはリトリートにしかない“良さ”があります。医学部生から大学院生までの同年代の“研究者”から、臨床的、基礎的問わず様々な視点で質問や意見を受けることは滅多にない好機であり、自身の研究がより深化するのではないかと今からワクワクしています。

医学科3年:渡嘉敷 直之さん(眼科学分野)

初めまして。学部3年の渡嘉敷直之と申します。

私は学部3年生のカリキュラムである基礎医学修練期間中に眼科学分野で、パターン視覚誘発電位(pVEP)を用いたマウスの視力測定方法の検討を行ってきました。

現在広く用いられているマウスの視力測定方法は、視運動性反応を利用しています。この反応は、網膜から外側膝状体にかけての視路機能を反映しますが、大脳視覚野が反応に関与していないため、この方法では大脳1次視覚野の評価が出来ません。またこの方法では、視力測定の際に、実験者の主観が入ってしまうという問題点もあります。そこで私は、様々な太さの縞模様を視覚刺激としてマウスに与えたときに生じる大脳1次視覚野の電気反応を測定する装置を構築し、パターン視覚誘発電位を測定する事で、大脳視覚野のレベルでの視力測定方法を確立しました。そして、既存の方法との比較を行ってきました。

まだまだ学会形式での発表や研究自体の経験が少ない為、諸先輩方に混ざって発表出来るか不安でいっぱいですが、精一杯頑張りますので宜しく御願い致します。

医学科3年:石田 惇司さん(酸素医学分野)

医学部医学科3年の石田惇司です。現在私は、基礎医学修練で酸素医学分野にお世話になっています。約3か月という短い研究期間ですが、多くのことを教えていただき、成長することができたと感じています。
私の研究テーマは、ラットにおけるエリスロポエチン(Epo)遺伝子発現様式を解明することです。EPOは赤血球の増殖因子であり、低酸素ストレスに応答して主に腎臓から産生されます。造血作用という性質から、貧血の治療薬として用いられる一方で、ドーピングにも使用されることが問題になっています。これまでに、腎臓のEPO産生細胞や、Epo遺伝子の発現制御機構がマウスを用いた研究から明らかになっていますが、マウス以外の動物については不明な点が多くあります。そこで、私の研究ではラットにおけるEPO産生細胞の同定を試みました。
リトリート当日はポスター発表に参加させていただきます。自分の研究の成果を伝えられるよう精一杯頑張りたいと思います。

医学科2年:山中 美慧さん(分子病理学分野)

第11回リトリート大学院研究発表会に参加させて頂くことになりました、東北大学医学部医学科2年の山中美慧と申します。リトリート大学院研究発表会には昨年度に引き続き今年も参加させて頂きます。現在、私は膵臓癌の薬剤耐性に関する研究を東北大学大学院医学系研究科の分子病理学分野で研究を行わせて頂いています。膵臓癌は最も予後の悪い悪性腫瘍です。主な治療法は手術ですが、手術が困難な症例も多く、補助療法が重要となってきます。その中心となる化学療法では主にgemcitabine(GEM)やS-1が用いられますが、このうち、GEMについて、特に耐性獲得機序を解明することを中心とした研究を進めています。
この度大学院生の方々と共に研究発表を行う貴重な機会を頂き大変感謝しております。1年次の時は専門的な知識も少なく、他の方々の研究を理解するのが困難でしたが、2年次になり授業の進展に応じて知識も増え、昨年よりも多くのことを学び、吸収出来たら良いと思います。まだまだ勉強中ではありますが多くのことを学び、今後の研究活動に活かしていきたいと思います。

※所属や職名などは、記事発表当時のものとなっております。

ページトップへ戻る