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心不全におけるがん既往と心房細動の関連を解明ーがん既往歴があり心房細動を合併した心不全では血栓症と出血リスクが高いー

 心不全とがんは、世界的に主要な死因です。両者の危険因子は喫煙や食事内容といった生活習慣等で共通しており、その発症には慢性炎症という共通の機序が関わっています。心不全症例では、がん発症率・死亡率が高いということ、心不全並びにがん症例では、不整脈の一つである心房細動が合併する割合が高いことなどが知られていました。
 東北大学大学院医学系研究科の安田聡教授・後岡広太郎准教授らの研究グループは、東北大学が主催する第二次東北慢性心不全登録研究に登録された心不全患者データを解析することにより、3者が合併した場合の予後への影響について、以下の重要な知見を得ました。
(1)がん既往歴のある心不全症例が心房細動を合併した場合、脳卒中・全身塞栓症・出血リスクが高い、
(2)がん既往歴があり心房細動を合併した心不全症例の約4割が、塞栓症への適切な抗凝固(血栓予防)療法を受けていない可能性があります。
 本研究成果は、心不全症例における、がんと心房細動の関わりについての医学的な意義を世界で初めて明らかにしたものです。本研究は、今後新たな治療戦略に繋がることが期待されます。


本研究成果は2022年4月17日(英国時間)に、欧州心臓病学会の学会誌であるESC Heart Failure誌にオンライン掲載されました。

【お問い合わせ先】

●研究に関すること
東北大学大学院医学系研究科循環器内科学分野
教授 安田 聡(やすだ さとし)
電話番号:022-717-7152 
Eメール:syasuda*cardio.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)


●取材に関すること
東北大学大学院医学系研究科・医学部広報室
東北大学病院広報室
電話番号:022-717-8032
FAX番号: 022-717-8187
Eメール: press*pr.med.tohoku.ac.jp(*を@に置き換えてください)

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