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大学院特集2016 医科学専攻

2016.5
発生発達神経科学分野修了
杉山 拓 博士研究員

Q.大学院での研究テーマについて教えて下さい。

海馬および歯状回の形態形成を観察していました。神経系細胞の分化段階を示す分子マーカーを用いて、分化段階が異なる細胞群の配置にどのような規則があるのかを、発生過程に沿って調べていました(胎生中期、後期および生後の発生段階に注目していました)。

Q.東北大学の医科学専攻の特色は何でしょうか?

医学系研究科では、他研究科(自分は医工学研究科でした)からの受け入れに割と寛容であったことが特色の1つだと思います。 また、通常では4年間をかけて博士論文を作製することも他研究科との大きな違いだと思います。そのおかげで、じっくりと研究に必要な知識や技術を習得することができました。

Q.修士課程と博士課程では、研究についての姿勢などに変化はありましたか?

修士課程から博士課程へと移ったときに、研究対象が血管系細胞から、神経系細胞へと大きく変わりました。博士課程に入って間もないころは、神経系について研究すれば、いわゆる「アタマがイイ」への近道が見つかるのではないかと期待していました。実際は、そんな都合の良いものは見つからず、当初の目論みは外れました。

上記の通りに、日々の研究活動で自分が行っていたのは組織観察でした。ランダムに配置されているようで、実は規則らしいものが存在することを見いだす過程はとても楽しかったと記憶しています。

神経系の組織観察をしていくうちに、その機能に強い興味を覚えました。とてもありがたいことに、神経系の機能解析を研究対象としている研究室に所属することができまして、四苦八苦しつつも充実した日々を過ごせている、と思われます。

修士課程、博士課程、ポスドクへと移っていきながら、「より強い興味をもつもの、もてるもの」へと研究対象がシフトしている気がします。

Q.教育職や研究職を目指す方へのメッセージをお願いします。

「他力本願」でしか実現できないこと、実現するのが難しいことが多々あります。信頼できるヒトやツールは何か、を可能な限り早く把握できると良いです。(それができなかったために、自分は多くの時間と労力をロスしました。)

また、他の誰かから「他力本願」の対象としてもらえるために、なにがしかのスキルを特化させておくと良いです。似たようなことを対象としている集団の中では当たり前とされていることが、他の集団ではそうではないことがあります。

※所属や職名などは、記事発表当時のものとなっております。

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